福知山の「頼光寺」というお寺には『ナンジャモンジャ』と呼ばれる謎の木があります。
その名前だけでは想像が付きませんが、美しい純白の花が咲く木です。
そんな『ナンジャモンジャ』と「頼光寺」についてご紹介します。
この記事の写真は5月19日に撮影したものです。満開の時期を少し過ぎていました。
『ナンジャモンジャ』って何?
福知山駅より車で15分程(バスだと京都交通バス川北線で「川北」下車、徒歩1分)の場所にある「頼光寺」。
そこには『ナンジャモンジャ』と呼ばれる「福知山の名木」があります。
正式名称は「ヒトツバタゴ」。
国内でもあまり見ることができない珍しい木です。
以下、頼光寺にあった『ナンジャモンジャ』の説明文です。(一部抜粋)
江戸時代に「ナンジャモンジャ」の木と呼ばれているものには、「クシノキ」「カキノキ」「ヒトツバタゴ」などがあるが、当寺のはこの中の「ヒトツバタゴ」である。
花は5月上旬から中旬にかけて枝先に円錐状の花房をつけ、白色の花びらは深く避けている。日本での自生地は不明であったが、明治時代に愛知県犬山市の山中で自生していることがわかり、分布地は本州(愛知・岐阜)、対馬、朝鮮、中国、台湾などである。
尚、当寺の木は、大正初期に檀家の方が仕事で朝鮮半島に渡り、帰国に際しお土産として持ち帰り植樹した「朝鮮産」もので、国内では2本しかなく、あと1本は松江城で確認されているだけの貴重な木である。現在の大きさは高さ12メートル、幹周り約50センチに成長している。また、平成13年には、「福知山市の名木」に指定された。
初夏に純白の雪のようなふわふわとした花が咲き、その姿が美しく「福知山花の十景」の1つにも選ばれています。
『ナンジャモンジャ』の語源については諸説ありますが、あまり見られることのない珍しい木のため「何というものか」「あれは何だ」「どんなもんじゃ」「何んちゅうものじゃ」という言葉が転化して『ナンジャモンジャ』と呼ばれるようになったという説が有力だそうです。
境内に入っていくと似たような白い花を付けた木があり、同じ木かと思ったんですが、こちらは「アメリカナンジャモンジャ(アメリカヒトツバタゴ)」という木だとお寺の方が説明してくださいました。
この木は境内に3本ありました。
「アメリカナンジャモンジャ」は下向きに花が咲いています。
『ナンジャモンジャ』のある「頼光寺」について
福知山には鬼伝説があり、源頼光が鬼退治の必勝祈願のために立ち寄った山寺が後に「頼光寺」となったそうです。
ちなみに福知山にある紅葉が有名な「長安寺」も鬼退治の戦勝祈願のためのお寺です。
福知山には鬼退治に関連したお寺や名所がたくさんあります。
「頼光寺」の本堂は2014年8月に福知山を襲った豪雨により全壊してしまったんですが、2019年に再建されました。
今は新しく綺麗な新本堂を見ることができます。
ライトアップ・イベント情報
開花期間中はライトアップが行われます。
見頃に時期には「お花見会」が行われ、出店なども出るようです。
詳しくは頼光寺(0773-22-4892)までお問い合わせください。
子連れ・赤ちゃん連れメモ
お寺へ行くには階段しかないためベビーカーでは行けません。
小さなお寺でそんなに時間はかからないため、赤ちゃんは抱っこ紐がおすすめです。
「頼光寺」の概要・アクセス・駐車場
名称 | 頼光寺 |
住所 | 京都府福知山市川北547【MAP】 |
問い合わせ先 | 0773-22-4892 |
見頃 | 【例年の見頃】5月上旬~中旬 |
料金 | 無料 |
アクセス | 電車+バスの場合 JR「福知山駅」から京都交通バス川北線で「川北」下車、徒歩1分 車の場合 「福知山I.C」より20分 |
駐車場 | 有(約30台/無料) |
関連サイト | 京都に乾杯 / 福知山花の十景 |
まとめ
- 国内には2本しかない珍しい木
- 「福知山の名木」「福知山花の十景」にも選ばれている
- 雪のようなふわふわとした純白の花を咲かせる
存在を知らなければ「この木は何だろう?」と気になる木で、『ナンジャモンジャ』と呼ばれるようになったのも納得だなと思いました。
この珍しい木を一度見てみてください。